「これならいける」|scree最速導入の舞台裏
病院概要
医仁会 武田総合病院
https://www.takedahp.or.jp/ijinkai/
看護部長 山本 美紀 様
副看護部長 藤川 忍 様
医療情報管理部 部長 大木 達雄 様
京都府京都市伏見区にある武田総合病院は、全入院患者にスクリーニングアセスメントを実施する体制を、院内のPDCAを繰り返しながら独自に作り上げてきた病院です。今回、2026年2月の初回面談から約5ヶ月という最速での導入を決断した背景と、導入1ヶ月での現場の変化について、山本看護部長と藤川副看護部長に伺いました。
入院業務の限界と、ずっと感じていた課題
入院支援や情報収集において、もともとどのような課題をお持ちでしたか。
山本様: 患者情報を1から10まで毎回収集することの無駄を、ずっと感じていました。基礎情報の表紙を手書きで作成してもらったり、スキャンして少し効率化したりと院内で改善を重ねてきましたが、入院後はなかなかその情報を見に行かないという問題がありました。また、入院前のスクリーニング評価をもっと外来の段階でできるはずだという思いも持ち続けていました。
在院日数が短くなる中で、入院前にきちんと患者情報を取得した上で、病棟では看護に専念できる体制を作りたかったのです。病棟で記録を整理したり書いたりする作業をなくしたいというのが、一番の目標でした。
院内でできる範囲の改善には取り組まれてきたのですね。
山本様: ウェブ問診については他のサービスも活用してきました。コロナの発熱対応の時期には、別のシステムを使っていたこともあります。ただ、それでは今の課題への対応には限界があって、専門的なツールを入れる必要があると感じていました。
全入院患者に問診を実施する体制を、院内でのPDCAを繰り返しながら独自に作り上げてきました。まず入院前の段階で情報を整え、病棟では看護に専念できるようにするという考え方は一貫してありましたが、そのための仕組みを自前で作るには限界がありました。
スタッフ体制の面でも工夫をされてきたと伺いました
山本様: 入院支援はプラチナナースにお願いしてきましたが、その体制を思い切って変えました。長年にわたってその仕事を構築してきてくれた方たちだったので、さらに活躍できる環境と仕事をきちんと用意した上で異動をお願いしました。人が限られている中で新しい体制に移行するためには、単に人員配置を変えるのではなく、ベテランの力を活かしながら役割を丁寧に作り直すことが大切です。タブレットやスマホへの対応が難しいなど抵抗感がある場合でも、役割を用意した上であれば、新しい体制への移行は進められます。

「看護師の業務を理解している」が決め手だった
2月にscreeの説明を聞いたとき、どのような印象を持たれましたか。
山本様: 資料をもらったときに、「これならいける」と思った部分と、「本当にいけるのか」と思った部分がありました。ただ、看護師の業務をよく理解してもらっているというのが大きな強みだと感じ、話が通じると思いました。
外部のベンダーと話をするときに一番難しく感じるのは、業務の前提が通じないときですね。話が通じないと、よく分からないものが出来上がってしまいます。その点でscreeは違うと感じたので、導入を前向きに検討できました。看護計画については不安な点もありましたが、資料を師長会に共有して、「こういうのを入れようと思うけどどう?」とメールで流しました。
藤川様: 師長たちから「いいと思う」という反応がありました。組織として抵抗はなく、何とかしたいという気持ちはみんなにありました。
山本様: 師長も入院業務の処理が大変なので、それがなくなるならという気持ちはありました。ただ、外来側が楽になっても病棟はどうなるのかという声は今でもあります。まずは入り口を整理しているので、少し待ってくださいと伝えています。
走り出す前に理解を求めない、期限を決めて動く
師長さんへの周知はどのように進めましたか。
山本様: 師長会にかけてしまえばみんながやってくれるので、お願いした後は自由にやってもらいました。師長たちとは信頼関係ができていて仲もよいので、お互いにメリットがあるものであればという意識で動いてもらえます。細かく説明してまわるよりも、まず師長会という場に投げかけることで、動き出しが格段に早くなります。
「曖昧なまま走り出す方が早い」とおっしゃっていましたが、その考え方についてもう少し教えてください。
山本様: 説明している段階では、なかなか全部は伝わらないものです。導入してから「これもある、あれもある」とどんどん分かってくることの方が多いものです。理解してから始めようとすると時間がかかるし、理想だけが膨らんでしまいます。曖昧なまま走り出す方が早いのです。
期限を決めて、次の評価に進むというトレーニングができているので、一度決めたらやらざるを得ないと分かっています。「いつまでに何をする」という期限の文化が組織の中にあるからこそ、新しいツールの導入でも同じように動けます。
導入1ヶ月、情報がスーッと流れるようになった
導入から1ヶ月が経ちますが、現場からはどのような声が上がっていますか。
山本様: 「情報がスーッと流れるようになって、やりやすくなりました」という声が上がっています。
導入にあたっては、入院窓口担当の方を起点にして、まず入り口を整理するという考え方で進めてきました。外来の段階で患者情報が整った状態で病棟に届くようになったことで、現場の感覚が変わってきています。これまでは病棟に着いてから情報を集め直す流れが当たり前でしたが、その前提が変わり始めています。
病棟側からは、まだ外来が楽になっても自分たちはどうなるのかという声もあります。ただ、まず入り口を整えることが病棟への情報の質を上げる第一歩であって、その効果は順番に出てくるものだと考えています。
次のステップ、評価管理の集約とiPhone入力へ
今後の展望について教えてください。
山本様: 入院後の記録・評価について、評価管理を一元化したいと考えています。転倒・褥瘡などのスコアを詳細登録に入力すれば、そこで確認できてCSVでデータ管理できるような形にしたいです。写真で残したいのは主に口腔と皮膚ですね。緊急入院時に特に高齢の患者様の口の中を確認して撮っておければ、経過を観察しながらトラブルを未然に防ぐことができます。
藤川様: 見る画面を一つにするということです。電子カルテの中にscreeも入っていて、そこからアクセスできるようにしたいと考えています。入院後の評価も経過表に集約して、各評価のタブに並んでいく形にしたいと考えています。
入力は可能であればパソコンではなくiPhoneでできると、現場では楽になります。評価管理からデータを抽出するのが今は大変なので、定期的にデータを出していただければそれで十分です。口腔ケアのスコアを撮影して記録に残せるとよいですし、経過記録に写真を貼れるなら非常に助かります。画像を入れたり、iPhoneで経過記録を入力できるようにしたりするのは、ぜひやっていきたいですね。